調査捕鯨

南極海で活動している日本の調査捕鯨船団の母船「日新丸」に、海上保安官が乗船して警備していることが分かった。海上保安官が日本の領海外にいる巡視船艇でない船舶で警備任務をするのは、92年のプルトニウム輸送船「あかつき丸」以来2度目。反捕鯨団体の抗議活動が強まっており、異例の対応になっている。

 調査捕鯨船団は昨年11月18日に山口県下関港を出港した。関係者によると、海上保安官は日新丸から遅れて出港した補給船に乗船し、12月に合流した。

 06年2月、反捕鯨団体が化学物質入りの瓶を投げつけるなどの抗議活動をした。抗議のエスカレートを懸念した水産庁などが昨秋、海上保安官の乗船を求めたという。

 海上保安官は、抗議活動のビデオ撮影や乗組員の避難誘導などが任務。反捕鯨団体のメンバーが船に不法に乗り移ってくれば、逮捕権限もある。

 今月15日に反捕鯨団体シー・シェパード」のメンバー2人が調査捕鯨船に乗り移って拘束された際、海上保安官は別の船で別海域にいたため、対応できなかったという。

 あかつき丸によるプルトニウム輸送の際には、海保の特殊部隊員が極秘で乗船したが、当時は公表していなかった。

毎日新聞 2008年1月29日 

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